50歳からのアニメ

国際化したアニメを昭和世代から再評価してみます。

待望のアニメ開始「本好きの下克上」シリーズ

本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第一部「兵士の娘I」

AmazonではPrime会員であれば第1巻は無料だ。
私はもともと「なろうぜ」で無料で完結まで読んでいた。ラノベ異世界転生者はテンプレでキャラの魅力だけで読ませる手法が蔓延しているが、本作品は展開が意外性に満ちていて面白く読ませていただいた作品のひとつだ。
https://mypage.syosetu.com/372556/
Amazonでは、Kindleアンリミテッドで第三部「領主の養女」の完結部分である第12巻まで読める。
月額980円必要だが、30日間の無料体験で読むというのも「あり」だと思う。読む読者数が増えるほど作者の香月美夜(かづきみや)先生に入る収入が増えるという仕組みだからだ。
www.amazon.co.jp

本のイラストは椎名優先生だが、マンガの方は第一部と第二部を鈴華先生が、第三部を波野涼先生が担当している。
三先生とも主人公の性格や背景を原作のまま忠実に表現しており,アニメの第1話にも期待していたのだが、期待を裏切らない良い出来だったと思う。

アニメ公式サイト
booklove-anime.jp
PV

TVアニメ『本好きの下剋上 司書になるためには手段を選んでいられません』本PV

オープニング
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香月美夜TWITTER
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本好きの下克上公式TWITTER
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私はWOWWOWの無料版(10/2放送)を録画していた友人宅で視聴させてもらったのだが、殆どの放送は本日10/9開始なので、以下「ネタばれ」があるのでまだ視聴していない方はそれを承知の上で読み進めて欲しい。
なお、私は知らなかったのだが、その友人によるとアニメ第1話のDVD付き紙書籍が9月から既に販売されていたとのこと。
調べて見たら・・・あった。
【DVD付き完全限定版】本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~ 第四部「貴族院の自称図書委員VIII」


☆★☆★☆★
原作小説は、本好きの本須麗乃(もとすうらの)が本棚の下敷きになって死亡、異世界転生し、魔力暴走により瀕死の状態であったマインの身体に転生したところから始まるが、アニメの方はチラッと原作小説では第二部「神殿の巫女見習いII」(第5巻)の巻末プロローグの少し前で神官長フェルナンドがマインの過去の記憶を見るシーンから始まる。
フェルナンドver.pv

TVアニメ『本好きの下剋上 司書になるためには手段を選んでいられません』キャラクターPV:フェルディナンド

「なろうぜ」で読んでいた頃は金色の目というのが、吸血鬼や動物の目を想像させていて美幼女というイメージが掴めなかったのだが、イラスト、マンガ、アニメでは上手く処理されていて違和感がない。
アニメ第1話では原作小説第1巻の「本、入手不可能」までが描かれており、本を作る決意をするというところで終わる。
マンガでは第1巻第2話まで。

原作は
第一部「兵士の娘」
何も無いところから本を作ろうとして東奔西走するマインが描かれている。
家族の愛情、数少ない友人、商人のベンノとそのまわりにいる人々、様々な人々に助けられる非常識(異世界人だから当たり前?)なマイン。
ほのぼのとした雰囲気の中に、本作りは少しずつだが進展する。
第一部でのkey personは「ルッツ」だ。
マインが異世界人だと気づいた後も変わらずマインを支えるルッツ。魔力暴走からマインの命を救うことになる商人ベンノとの繋がりも、ルッツがそばに居てルッツの夢があったから出来たことだ。
ただ、ルッツとマインは最後に結ばれないんだよね〜。第四部でルッツの結婚相手が明らかになるけど意外性充分だ。でもショートストーリーを読んでいけば納得!!かな。
原作小説 第一部合本版(全三巻分)

第一部コミックセット(全7巻)



第二部「神殿の巫女見習い」
マインの居る世界では豊作になるかどうかは魔力供給量で決まる。魔力を供給する役目を持つ神殿に目を付けられたマインは、神殿長や青色神官(貴族)と対立しながらも神官長(フェルナンド)や灰色神官(平民の孤児)そしてベンノの助けを借りて、製紙工房をつくり孤児院の孤児達を救い順調に行くように見えたが、神殿長と貴族の悪巧みに他国へと売り渡されそうになる。
第二部のkey personは「フェルナンド」。彼に出会えたから神殿長や他国の貴族から守られ、最終的に領主の養女へとなっていく。ただ、マインは本作りという自分の夢に夢中であまり周りを見ないので色々とやらかすんだよね〜。
原作小説 第二部合本版(全四巻分)

第二部コミック


第三部「領主の養女」
エーレンフェスト領主であるジルヴェスターの養女として神殿長の職に就くローゼマイン(マインから偽の戸籍造りのため改名した)。基本的に領主の一族もローゼマインには好意的だ。
ジルヴェスターはローゼマインの本作りを自領の立て直しのために利用したいと考えている。(製紙業)
イタリアンレストランの開店、神事(豊作祈願の魔力供給等)、教材の販売と事業を拡大させながら、お坊ちゃん育ちの義兄ヴィルフリートの再教育や義妹シャルロッテの「おねぇちゃん」然とした行動を心がけようとするが、シャルロッテが洗礼式の後、誘拐されそうになる。シャルロッテをなんとか救ったローゼマインだったが毒に犯されてしまう。
ここでもkey personはフェルディナントだが、フェルディナントが手を焼く敵「ゲルギオーネ」の存在が鮮明となる。
原作小説 第三部合本版(全五巻分)

第三部コミック


第四部「貴族院の自称図書委員」
毒により二年間の眠りを強いられたローゼマイン。
目覚めるといきなり、ユルゲンシュミット王国、王都にある貴族院に上がることになる。貴族院は5年制の国中の貴族を集め冬の間だけ魔法や歴史などの勉強をするところだ。
エーレンフェスト領はユルゲンシュミット国では、もともと下から数えた方が良いくらいの規模で、国の政変の際、中立を貫いたため、自動的に中位に上がってきた領だ。
しかし、ローゼマインに図書という餌を間違って与えてしまったヴィルフリートのせいで一年生は初日全員合格という地獄の道へ。
なんとか初日合格を勝ち取り図書室へ行ったローゼマインは「祝福」を振りまいてしまい王族の魔術具であるシュバルツとヴァイスの主となってしまう。
他領から勝負を仕掛けられたり社交デビューし損なったりと貴族院での1年を終え地元に帰ると神事や事業。
ローゼマインが貴族院での2年を終えるところまで刊行されている。

原作小説 第四部

このあと、このあと第四部第9巻が2019年12月10日に発売されることが決まっており、三年生からフェルディナンドが王命でアーレンスバッハに嫁ぐことになり、ローゼマインがフェルディナンドを助けるため、孤軍奮闘したりアーレンスバッハを介して他国が攻めてきたりと波瀾万丈な展開が続くのだが・・・。
一応、第五部「女神の化身」というタイトルが存在しているので、第四部は次巻で終わりとなる可能性が高い。


10月10日には短編集が発売される。
短編集