50歳からのアニメ

国際化したアニメを昭和世代から再評価してみます。

ラノベ「魔法科高校の劣等生(26) インベージョン編」を読む。(ネタばれ有り)

本作は2018年9月9日に電子書籍版が発売された。
ラノベもマンガもアニメも全作品に目を通している私の好きな作品のひとつだ。
発売間隔も前作の「第25巻 エスケープ編〈下〉」が発売されたのが2018年5月10日だから、60歳近くとなり忘れやすくなった私の記憶力でも、なんとか読み返す必要が無いレベルだ。登場人物がそんなに増えていかないのも助かる。

前作では、達也が達也を宇宙へ追いやろうとするディオーネー計画を阻止したり、理由は全く違うが、光宣(みのる)とレイモンドがパラサイトになったり、リーナがパラサイトに乗っ取られたUSNAから日本(というより達也のところ)に亡命?したりとてんこ盛りの内容だったが、今作も基本この流れの中での物語だ。

残念ながら話は殆ど進展しない。
物語はアメリカで何が起こったかを振り返ることから始まる。
パラサイト化した連中に乗っ取られるUSNA。幸いなことに負けたカノープス達は幽閉されることに留まり、パラサイト化されないことが決まる。(パラサイトの本体数に制限がある)
リーナは四葉の研究施設がある巳焼島(みやきじま。1999年か2000年に新島として三宅島近くにできたとされているので実在しない島である)に匿われる。
達也はここでリーナ専用のCADを設計したりしている。飛行魔法を元にした水陸両用車(水中もOK)が登場したり、相変わらず新技術の描写には手を抜いていない。

ただ、達也がリーナを匿っていることが原因で101魔装大隊との関係が相変わらずギクシャクする場面がある。
前作では達也を見捨てるような行動が見られたりと、どうも、佐伯少将というのは気に入らない。ちなみに佐伯はキャラとして未だに顔出ししていない。

逆に第一高校のメンバーとは親密度が増している。
光宣のパラサイト化やリーナの来日(亡命)についてまで、彼らには話をする。

光宣は水波(みなみ)を救うために病院への侵入を果たそうとするが、七草姉妹(真由美、香澄、泉美)や十文字克人に阻まれ、単独では水波に近づけないことを悟る。
そのため、アメリカでパラサイト化したレイモンド達が日本に達也抹殺を意図して入国したこと(名目上脱走したリーナの殺害が目的)を知り、彼らを味方に付ける。
さらに個人として使える戦力を増強するため、第九研が封印しているパラサイドールを奪うことを決意する。

そして始まる光宣と祖父九籐烈との戦い。
それまでは人間としての最低限の理性を保ち、七草や黒羽姉弟等知り合いを傷つけないよう戦っていた光宣だが、祖父の力は大きく、人間としての意識を失い戦い続ける。気がつけば祖父の遺体が。

達也は幹比古とレオノ協力を得て座間基地で増援として派遣されたUSNAのパラサイト4体を捕獲することに成功する。
しかし、横須賀には別経路で3体のパラサイトが侵入していた。

以下続く。

第27巻のサブタイトルは「急展編」だ。
光宣とリーナ編は、そろそろ終わりが見えてきたが、大学生編もあるそうなので、まだまだ楽しめる作品になると思う。