50歳からのアニメ

国際化したアニメを昭和世代から再評価してみます。

アニメ「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。(完)」を観る。原作小説の50%ポイント還元は8/27まで。

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「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている」は渡航先生の学園ものラノベで2011年3月に第一巻が刊行されてから昨年(2019年11月)に完結するまで、短編集三巻を含めて全17巻が発売された。
その後、2020年4月までにアンソロジー版として4巻発行されているので実質21巻が刊行されたことになる。
残念ながらアンソロジー版まではまだ読んでいないのだが、Amazonプライムでも公開されているアニメの完成度が高くて私の今夏一押しの作品となっている。アニメは第三期となるのだがプライムでは第一期と第二期もプライム会員なら無料で見ることができるので、ぜひ前作と見比べてみてクオリティーの高さを確認してほしい。

amzn.to

アニメ第三期(完結編)は原作小説の第12巻から最終巻(第14巻)までで構成されている(筈)。

最終巻は900円以上とちょっとお高いのだが、イラスト簡略版なら400円以下で購入できる。
私は既に購入しているのでイラスト簡略版まで50%ポイント還元されているか判らないが、8月27日までは50%ポイントが還元されるようだ。
今期は特に女の子の表情がいい。
もともと原作小説では、感情の微妙な揺らぎの表現が、内面(心の中の独白等)として表現されるより、キャラの行動や駆け引きとして表現される本作は、アニメ化が原作小説を活かすも殺すも「肝」となる要素が強かったが、原作小説で読み解くことが難しかった感情表現が見事に描き切れている。

アニメでは原作小説のセリフはほとんど変更がない。この辺は「四月は君の嘘」と同様で作品へのリスペクトがきちんと感じられる。
だが結衣への印象は「interlude」部分がアニメで省かれているので、『ここまで可愛く表現して良いのか?』と感じるくらいに良くなっている。
では小説とアニメが違うのかと聞かれれば、実際の行動はアニメのままだから、監督やスタッフのチョイスが神がかっているとしか言えない。
また結衣(や生徒会長の「一色いろは」)の表情や仕草についても「アニメでここまで表現できるものなのか」というくらいに仕上がっている。
今年は「本好きの下克上」「サイコパス」「Re:ゼロから始める異世界生活」と完成度の高いアニメが多いので楽しみだ。

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以下、ネタバレあり
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まずエピソード4『ふと、由比ケ浜結衣は未来に思いを馳せる』の最後で、比企谷八幡雪ノ下雪乃を助けるために学校へ戻っていくとき、結衣が思わず涙を流してしまうシーンがある。
結衣が八幡に気があることは第一期と第二期を通して描かれているが、ハッキリとした告白は一度もなされていない。第一期と第二期を通して雪乃は八幡に少しずつ惹かれていく。
結衣にとって八幡の関係と同様に雪乃との関係も大切であり、結衣と雪乃は八幡に対して好意を持っていることもお互いに気が付いている。
八幡自身は恐らくこの時点でまだ自分の気持ちに気づいてはいない。
しかし、結衣は八幡が八幡の妹「小町」へのプレゼントの購入より雪乃を気にしたのを見て八幡も雪乃に惹かれているのを悟ってしまう。
結衣の「ヒーロー」、八幡。
原作小説では「共依存」という言葉が何度も出てきて少しわかりづらいが、きっとそういうことなのだろう。
【原作小説第12巻⑦「その選択を、きっと悔やむと知っていても」】

エピソード7『最後まで、由比ヶ浜結衣は見守り続ける。』
雪乃と八幡がベンチで缶コーヒーを飲んでいた。
ただそれだけのことなのに。
去ろうとする雪乃を引き留めて、

結衣「ううん。違うと思う。私のこと避けてた?」
雪乃「そうじゃないわ。そんなことない・・・(略)・・・やることが多くて。」
結衣「うん。だよね。ごめん。・・・雪乃ん、私ね、ヒッキー手伝ってるの」
雪乃「大丈夫。ちゃんとわかっているから」
結衣「わかってないよ。私。ちゃんとしようと思っている。これが終わったらちゃんとするの。だから、雪乃んのお願いはかなわないから。」
雪乃「そう。私はあなたのお願いが叶えばいいと思ってる。」
結衣「私のお願い、知ってる?ちゃんとわかっている?」
雪乃「ええ、たぶん、あなたと同じ」
結衣「そっか。ならいいの」

去ろうとする雪乃。
再び追いかけていく結衣。雪乃に正面から抱き着く。
結衣「プロム、終わったらお昼一緒に食べるから。あと、雪乃ンんちにまた泊まりに行く。春休みはランド行ってシー行って、それでまたうちに泊まりに来るの。それで四月になったら、・・・四月になったら、何しよっか?一緒にやりたいことたくさんあるの、ご飯とか買い物とか岩盤浴とか、何でもいいんだけど、とにかくたくさんあるの。何年も何十年もかかちゃうくらい。」
雪乃「それは本当にたくさんね。全部できるかしら?」
結衣「できるよ。全部やるまで一緒にいるから。だから大丈夫。わかったぁ?」
(略)
八幡「相変わらず、俺たちは伝えるのが下手すぎる。(アニメで省略された言葉を小説より抜粋。『言ったつもりで、わかったつもりで、それが積もりに積もって今に至るのに何も成長していないように感じる』)本当はもっと簡単な伝え方があることを俺も彼女も知っている。けれどそれが正しいと思えないから、だからせめて間違えないように祈るような気持ちで、俺は二人を見つめていた。」
【原作小説第13巻 「⑥人知れず葉山隼人は悔いている」の中盤あたり】

結局、最終巻を読み終わって、私が持った印象は『やっぱりね』だったが、現実世界と違って「女の子」に「良い子(娘)」ばかりだったのが「良かった」。
少なくとも私の経験では女子校生の99%以上はビッチで、残りの1%は、私から見ても「いい男(性格的に)」と既にくっついていた。
アンソロジー版は女の子視点のようなので、お金に余裕が出来たら購入しようと思っている。
今はスマホとパソコンを買い換えたのとコロナでWワークの片方を辞めたのでちょっと無理・・・残念