50歳からのアニメ

国際化したアニメを昭和世代から再評価してみます。

「ちはやふる 第32巻」を読む(ネタばれ有り)

ちはやふる 第32巻」(BE LOVE KC)を読んだ感想。

まず、電子書籍派の私が嬉しかったのが、紙書籍が7月13日に発売されたのに続いて7月22日には電子書籍版が発売されたことだ。
発売元や作家さんの意向があるとはいえ、紙書籍の文字では読みづらい私にとって、電子書籍版が発売される日を待つのは苦痛以外の何物でも無い。
実際、4月20日に発売された「神様始めました 22」(花とゆめCOMICS)と「エンジェルハート 2nd シーズン13」(セノンコミックス)は紙書籍が発売されて3ヶ月以上経った今でも電子書籍版は発売時期未定である。

以前は小倉駅前にある「ポパイ」というインターネット・マンガ喫茶店で平日ドリンクフリー30分100円という素晴らしいメニューがあったので、よく土曜日の午前中に電子書籍未発売の本を読ませて頂いた。(残念ながら、ポパイではアルファポリス社とかいったマイナーな本は取り扱っていないので「ゲート 自衛隊彼の地にて斯く戦えり」などは購入していた。)
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ところが、この30分100円という素晴らしいメニューが今年に入って消えてしまったので、コミック席30分210円(税込み)という最安のメニューを利用せざるを得なくなったのだが、3月18日発売の「スキップビート 38」(花とゆめCOMICS 電子書籍版は6月24日に発売された)を4月に入って見に行って2回も貸し出し中だったため、買った方が安かったという事態に陥ってしまった。(以前のメニューなら3回でも300円だったのが、今回は3回で630円、しかも3回目に行った時はソフトクリーム製造器が故障中だったのでドリンクでも損した気分だった。)

多くの良作品が次々と生まれてくるこのご時世で、長期間待たされるとだんだんとその作品自体に対する興味が薄れてきてしまう。
紙書籍と電子書籍を「同時」といかないまでも。せめて1ヶ月以内程度に発売して欲しいと思うのは我が侭だろうか。


さて、前置きが長くなったが、「ちはやふる」はアニメが切っ掛けで原作コミックを読み始めた作品のうちのひとつだ。
前回(第31巻)で、太一が千早に失恋し、部活動までも辞めてしまい、この太一の今後の行動と、全国大会3回連続出場を果たした「かるた部」の存続(発展)にものすごい興味があったので、購入して二度も読み返してしまった。

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太一は小学生の頃から千早に恋愛感情をいだいている。
太一は千早が太一に対して恋愛感情を抱いていないことを知っている。(千早は太一に彼女がいたことを知っていたが嫉妬心の片鱗さえ見せなかった。)
そもそも千早は奥手で恋愛感情がまだ未発達だ。
しかし、千早が新に対して「一緒にいたい」という気持ちを持っていてそれが恋愛感情に発展しそうなことを悟ってしまった。
千早が新にたいする恋愛感情を意識し始めた矢先の太一の告白。そして、「ごめん」という拒絶の言葉。

恐らく太一の脳内は後悔や思考停止の繰り返し、そして、飯も喉を通らないという失恋の苦しみに苛まれている。(私の経験)
しかし、全国大会団体戦決勝という高校生として二度と無い場面に、かるた部を立ち上げた元部長としての責任感からか思わず会場に足を運んでしまう。
そこで見たものは、かるた部の団体戦三位入賞と千早を含む部員達の太一に対する「想い」だった。
「遅いよ」「遅いよ太一」「遅いよ」「終わっちゃったよ」「終わっちゃったよおー」
「ごめん 千早」「こめん みんな」
全部もう遅い。みんなで戦う夏はこれで終わり。
だけど、終わりの瞬間に。違う始まりの瞬間に太一がいる。


「次は試合で」というメッセージを残して会場を後にした太一。
次がある。前に進む。


翌日の個人戦
着物を着て、ひとりC級試合会場で試合に臨むかなちゃん。
「かるたは千早ちゃん」「私よ」「着物の世界に仲間を増やすのは私の役目よ」

A級3回戦でクイーンと対戦した千早。
接戦で敗れた千早はクイーンに対して「次はクイーン戦で」と約束する。

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千早と太一は試合でしか会うことはないのだろうか。
太一が大どんでん返しで千早と結ばれる目が限りなくゼロになったと感じた第32巻でした。
ちはやふるのアニメはdアニメストアで月額料金見放題に含まれている。
さっそく見てしまった。
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