50歳からのアニメ

国際化したアニメを昭和世代から再評価してみます。

今日見たアニメ(SHIROBAKO)ネタバレ有り

当初、「チョイ見」で、学園部活ものは食傷気味として視聴対象から外していたのだが、架空のアニメ制作会社「武蔵野アニメーション」を舞台としたアニメの制作現場を扱っているという未知の世界だと知り、急きょ第1話から第3話を一気見した。
ハッキリ言ってお勧めだ。サイコパス2とソードアートオンラインⅡが期待外れになってきているので、嬉しい誤算になる?。
主人公は「宮森あおい」。上山高校アニメーション同好会出身で、武蔵野アニメーションで働くOLだ。
アニメのテーマソングを鼻歌で歌いながらドリフトをこなすが、仕事の方は新人OLとして勉強中といったところ。
監督、脚本家、声優、アニメーターくらいまではついて行けるが、ラインプロデューサー、制作進行、演出家ほか、実際に何をやっているかほとんど分からない人達が大勢出てくる。

第1話「明日に向かって、えくそだすっ!」では武蔵野アニメーションが手がける「エクソダス」というアニメがヒットしそうな感じで「出だし好調」という雰囲気だったのに、いきなり、高梨という無責任でトサカ頭の社員が原画の確保を怠ったために、フリーのアニメーターである瀬川が急きょエクソダス第4話の作画を担当することになる。瀬川のがんばりのおかげでエクソダス第3話はなんとか完成する運びとなるが、今度は瀬川が風邪で倒れてしまう。

第2話「あるぴんはいます!」では、瀬川が倒れたため、瀬川が作監(さっかん。作画監督の略。原画の統一を目的としている役職で作画を担当するアニメーターがやる仕事らしい。)やるはずだったエクソダス第4話を、瀬川と息の合わない遠藤が担当することになる。エクソダスの監督をやっている木下は以前、「ぷるんぷるん天国」というアニメの第9話で作画崩壊作画崩壊って何?)したり、現在バツイチだったりと登場人物の性格や背景が少しずつ明らかになってきている。
今話では、エクソダス主人公の「あるぴん」は公称17歳、実際は29歳のお金儲けが目当てでアイドルやっているとかアニメのキャラクターに命を吹き込む作業がメインとなっていた。「キャラに思い入れが無いと良い作品はできないのだな。」なんてツイ考えてしまう、

第3話「総集編はもういやだ」では、木下監督のキャラ設定変更のおかげで、作画まで作り替えていくことになるのだが、総作画監督補の井口さんがすごい。監督の無理な要求に応える作画を一晩で仕上げてしまう。
主人公「あおい」が初めて担当する制作進行で先輩のアドバイスを得ながら、現状確認と状況報告を各セクションにつなぎながら進めていく。途中、「あおい」の前に彼女が所有する「ミムジー」と「ロロ」というぬいぐるみが会話を始める(腹話術)シーンがあり、彼らの会話を通して、あおいの弱音や心の内面が吐露されている。
FTPサーバーがダウンして万策尽きたと思われたとき、リテイクデータがHDDに保存されていたとして小諸(有限会社小諸スタジオ)から車で運んでくれ、なんとか間に合う。
そのほか、色指定とか動画検査とかちょい出の登場人物がいるのだが、実際に何をやっているのかイマイチ理解できていないので割愛する。
今話では、エクソダスのあるぴんが泣くシーンの変更がすごい。今話の冒頭(オープニングが流れた直後)でただ単にポロッと涙を流していたあるぴんが、作画変更後(エンディングが流れる直前にあおいが上山高校アニ研の安原絵麻と完成した動画を見るシーン)には、右手を喉の下あたりに、左手を胸の上へ、両方の手が少し重なる位にあて、本当に苦しそうに泣くシーンに変わる。
展開が早すぎるのと専門用語が多すぎて、小中学生には難しいかもしれないが、深く考えずに見る分には十二分に楽しめる作品だと思う。ちなみに、このブログ書くためにスクリーンショットを撮ったり、ググったりで相当の時間を取られた。
本当はスクリーンショットをちりばめながら紹介した方が分かりやすいのだが、著作権法は遵守しないと。
公式アニメサイト

TVアニメ「SHIROBAKO」公式サイト