50歳からのアニメ

国際化したアニメを昭和世代から再評価してみます。

昨日見たアニメ(ヤマノススメ)ネタバレ有り

ヤマノススメ セカンドシーズン 第11話 もお、やだ

高山病で富士山登山を八合目で断念した「あおい」
あおいを心配して残ってくれた「楓」。
あおいや楓達のぶんまでもと頑張る「ひなた」と「ここな」。
あおいの心中は、迷惑をかけたという自責の念ばかりで登山への疑問が。

基本的に登山は自分との戦いで、単独登山では一切の妥協が許されない。
準備するのも地図にない道を進む決断をするのも、天候を読んで下山を決断するのも自己責任だ。
しかし、自己責任といっても,経験がなければ、責任の持ちようがない。
パーティーを組んで登れるうちに学ぶところは学んでいかないといけない。
最近では多くの雑誌や図書が出ているので読んでおくのも良いだろう。
私が学生の頃は「ヤマケイ」(山と渓谷)が唯一といっていい専門誌だったが今では多くの図書が出版されている。

山と溪谷 2014年9月号 特集:遭難を防ぐ! 山の天気入門

山と溪谷 2014年9月号 特集:遭難を防ぐ! 山の天気入門

学生時代はワンダーフォーゲル部で登山していたが、働き出してからは単独で登山を試みたことがある。
一度、テントの回りを野犬に囲まれて一睡も出来ない夜を経験してからは単独登山を諦めた。
冒険家と呼ばれる人達は強靱な精神の他に肉体をもっていないとつとまらないというのを肌で感じた。
単独登山で好きな小説がある。
新田次郎の「孤高の人」だ。

孤高の人〈上〉 (新潮文庫)

孤高の人〈上〉 (新潮文庫)

孤高の人〈下〉 (新潮文庫)

孤高の人〈下〉 (新潮文庫)

野犬が怖くて登山を諦めた私が、高山病で登山をやめようとしている「あおい」を責めることは出来ない。
しかし先輩や友人達と登って眺めた山の景色のすばらしさは今でも覚えている。
一緒に数多くの苦労をした友人を得ることとは人生において何ものにも変えがたいと思う。

登山は諦めた私だが、その後、日本中の自然をバイクのひとり旅で満喫した。
北は、竜飛岬、奥入瀬、五色沼から、南は、阿蘇開聞岳、佐多岬まで。
登山で知った自然の美しさは、形を変えて、私の心に生き続ける。