50歳からのアニメ

国際化したアニメを昭和世代から再評価してみます。

2017年春アニメが面白い(その5)冴えない彼女の育てかた♭ 第7話(ネタばれ有り)

冴えない彼女の育てかた♭ 」は2015年1月に放送された「冴えない彼女の育てかた」(全12話)の続編である。
前作はdアニメストア(月額400円)で公開されているので、前作をまだ見ていない方は最初にこちらを視聴することをお勧めする。
anime.dmkt-sp.jp

原作者の丸戸史明先生はもともとゲームシナリオライターだったが、この「冴えない」でラノベ作家としてデビューしている。
私がアニメを再び見始めたとき、すでに「アニメ」は日本の文化として定着していたのだが、私には「金髪ツインテール」とか「黒髪ニーソ」なるものの存在(いわゆるオタ系女子)が何故人気なのか理解できなかった。
丸戸先生が、ゲームシナリオライターから見た「売れる」キャラクターをこの作品に分かりやすく登場させてくれたおかげで今では「何となく」理解できている気がするが、まだまだ、奥が深そうだ。
そう、
「金髪ツインテール」が「ちっぱい」で「ツンデレ?」なのは何故?。
「黒髪ニーソ」がエロく表現されるのも何故?。
分からん???

アニメ公式サイト
www.saenai.tv

公式Twitter
twitter.com

声優陣(加藤恵役:安野希世乃さん、澤村・スペンサー・英梨々役:大西沙織さん、霞ヶ丘詩羽役:茅野愛衣さん)がパーソナリティーのインターネットラジオも存在している。
たぶん声優さんが好きな方は問題ないのだろうが、キャラクターのイメージと番組での会話に違和感を感じるので私は聴いていない。
www.onsen.ag



原作ラノベは現在第12巻まで発売されている。
サイドストーリーとして「FD」が1巻、「GirlsSide」が2巻刊行されているので全15巻だ。
この♭(フラット)シリーズは原作ラノベの第5巻から始まり、現在は第7巻の内容が放送されている。
しかし、加藤恵澤村・スペンサー・英梨々霞ヶ丘詩羽の心情が描かれているサイドストーリーであるGirlsSideも読んでいた方がより面白いと思う。

全巻まとめ買い

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以下ネタばれ有り。

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コミックは本筋が第8巻までが刊行されており、
第8巻はまさに放送されたばかりのアニメ第7話「リベンジまみれの新企画」で、伊織が倫也にバレンタインチョコを手渡すシーンから始まっている。

第7話はアニメの2015年に放送されたアニメの「続き」から「新しい展開」へと移行していく転機になっている。
画が描けなくなっている英梨々、大学進学で物理的にサークルから離れていく詩羽、サークルメンバーとしての立場をないがしろにされて怒る恵。
都立の受験のためバレンタインチョコを兄波島伊織に委託して倫也に渡す出海。
伊織との会話に多くの伏線が張られている。
ラノベのように文字で新鮮さや驚きを伝える手法と話数制限があるアニメで違和感なく展開させる手法による違いなのだろうが既刊の原作およびコミックをすべて読み終えている私には少し寂しい気がする。
第7話は恵が何に怒っているのか気づき始めたヘタレ?主人公、安芸倫也はサークル活動を再開すべく、新しいゲームの企画書「冴えない彼女の育て方(仮)」を作成するというところで終わる。

GirlsSideを読むことを勧めたのは、今まで(アニメ放送分)英梨々と詩羽が、倫也を巡ってことあるごとに対立していたのが、

『実はお互いに尊敬し合っていた』

ということを理解していないと次への展開に無理があるためだ。
第7話では「うざい」くらいその辺を匂わせている。
アニメしか見ていない人への配慮だろうが、私としてはGirlsSideだけで5〜6話追加して2クール分くらいで展開して欲しかった。
もっともサイドストーリーとして展開されている物語を本編に違和感なく表現させる手法は存在していないのだが。

なお、
原作にはない英梨々と詩羽の校門前での倫也を巡るやり取りを見た同級生に責められる倫也が
「学園ハーレムラブコメの主人公キャラのうざさが分かったような気がする」
と宣(のたま)うのだが、今までラノベを読んでみた感想では、全く「同意」だと言いたい。(^0^)

コミックには
英梨々を主人公とした冴えない彼女の育てかた ~egoistic‐lily~」(全3巻 完結)
詩羽を主人公にした冴えない彼女の育てかた 恋するメトロノーム(現在第7巻まで)
そして、GirlsSideを題材にした冴えない彼女の育てかた Girls Side」(2017年4月に第1巻が発売された)
がある。
この中で「恋するメトロノーム」は霞ヶ丘詩羽(霞詩子)の新作『純情ヘクトパスカル』のアニメ化が題材になっていて、本編とは違う面白さがあるので、こちらは是非購入して読んでもらいたい。